軽い慢性上咽頭炎と診断された

ここ3,4ヶ月、軽い目まいなどの微妙な体調不良がずっと続いていたが、先日、近所の耳鼻咽喉科で軽い慢性上咽頭炎であると診断された。

以下、個人的な記録も兼ねてここまでの状況について記す。

症状

自分の場合、以下のような症状が継続している。

  • 後鼻漏(鼻水が喉の方へ垂れてくる現象)。自分の場合、垂れて流れてくるというよりも、鼻水が喉の上のほう、鼻との間あたりにベッタリ張り付いて溜まるという感覚がある。溜まった鼻水はいわゆる「カーッ、ペッ」ではがすことができる。
  • 額のあたりが熱っぽい感じ。特に起床時。ただし体温は平熱。
  • 目まい。頭がフラフラする感覚。立って歩いている時に多いがヒドイ時は座っていてもグワングワン回る。
  • 特に症状がヒドイ時は後頭部から首にかけてのコリ、車酔いに似た吐き気、頭痛、動悸など。

後鼻漏はやや特徴的だが、それ以外の症状はちょうど治りかけの風邪のような感じである。実際、後述のように内科では「風邪」だと診断されていた。

慢性上咽頭炎

鼻の奥、喉の上に位置する「上咽頭」という部位が慢性的に炎症を起こしている状態。この部位は内視鏡を使わないと直接見ることはできず、レントゲンやCTでも炎症が見えないので診断が難しいらしい。

自分の場合、後述する塩化亜鉛療法(Bスポット療法)をやり、軽い出血と痛みがあったことから慢性上咽頭炎であると診断された。

経緯

ノド風邪

2015年6月10日(水)に38度の熱が出た。休養を取ることで熱はある程度収まったが、その後15日, 16日の2日にかけて一晩中咳が止まらず、声がほとんど出なくなった。

その後、内科に行ったり耳鼻咽喉科に行ったりして6月末には体調はほぼ回復したが、声はなかなか元に戻らなかった。特に高音や裏声は7月中旬くらいまで出なかった。

鼻風邪

ノド風邪がだいたい治ったかと思われた7月2日(木)の朝に突然ノドが痛くなり、7月5日(日)には猛烈な勢いで鼻水が出るようになった。この時は後鼻漏も起きており、朝起きた時に鼻水の塊がノドにボトリと落ちてきて面食らったことがある。

やはり内科にかかって薬を飲んだ結果、10日後あたりには鼻水も咳もおさまってきたが、このあたりから後鼻漏、目まい、頭痛、疲労感などの症状に悩まされるようになった。

耳鼻咽喉科と内科

7月中旬から8月中旬にかけては主に家の近くの耳鼻咽喉科(塩化亜鉛療法をやったところとは別のところ)に通い、主に風邪薬をもらっていた。が、一時的に症状が軽くなることはあっても完治はしなかった。なお、この頃は上述の症状の他、咳がよく出る時期(だいたいお盆休みの間)もあった。

8月下旬からは何回か内科に通い、胸部レントゲンと血液検査を受けた。結果は全て異常なし。肺炎、肺結核、貧血、あるいは肝臓や腎臓の異常を少し疑っていたようだが、それらではないとのこと。「咳喘息」か、あるいはストレスか何かで免疫力が落ち、風邪を引き続けているのではないか、と言われた。

また、後述の鍼灸院で副鼻腔炎(蓄膿症)の疑いを指摘されたので、耳鼻咽喉科で顔面のレントゲンをとったが、異常なしであった。

この時期には以下のような飲み薬を処方されていた。(分類は筆者によるものなので正確ではないかもしれない)

ところで、この頃の耳鼻咽喉科と内科の問診では、自分はこの症状を「後鼻漏」と言わず「痰」と説明していた。その時はそもそも後鼻漏という概念を知らず、「口から出せるネバネバのアレ」くらいの感覚で痰と言っていたのだが、今思うとこれがまずかったかもしれない。「痰」と言っていたので、医者の方々も喉や気管支を重点的に診断したのではないか。また、自分の考えでは6月のノド風邪のインパクトが大きかったことから、ノドが悪いのではないかという先入観もあったように思う。

冷静に症状を分析すると、自分の場合、ネバネバは喉の奥ではなく、喉の上に張り付いている。また、咳はもはやほとんどない。ようやくそれに気づき、ネットで調べて「後鼻漏」という言葉を知ったのが9月6日(日)である。

鍼灸

内科で事実上サジを投げられたので、9月初めに試しに鍼灸院に行った。そこでは後鼻漏の患者を扱った経験があるらしく、額の上辺りにあるツボにお灸を続けることで治る、と言われた(ただし、その後鼻漏は副鼻腔炎によるものである気もするが・・・)

鍼灸院では額へのお灸、両腕の肘のあたりへのお灸や鍼、背中への鍼などの施術を30分ほど受ける。たまに鍼に電気を流したりする。また、(額の上は難しいので)まず肘のそばのツボに対するお灸のやり方を教わり、毎日続けるよう言われた。

実際お灸は効き目があるか?後述のように、他のこともやっているのでお灸単体の効果はよく分からない。いずれにせよ短期間でハッキリと効果が出るようなものではないらしい。とはいえ、以前に比べて頭痛や吐き気などの苦痛を伴う症状ははるかに少なくなった気はする。

別の耳鼻咽喉科

ネットで「後鼻漏」「副鼻腔炎」「上咽頭炎」などの情報を調べ、特に上咽頭炎に関して経験がありそうな耳鼻咽喉科を探した。

幸い、家からそれほど遠くないところによさそうな耳鼻咽喉科があったので、9月15日(火)に受診。しかしツイてないことに、その日はたまたま塩化亜鉛療法ができる院長先生が体調不良であり、代わりに別の先生に診てもらうことになった。その際、うがい薬と点鼻薬を処方され、「鼻うがいをせよ」と言われた。

その後、連休明けの9月29日(火)に再びその耳鼻咽喉科を受診し、塩化亜鉛療法の結果、軽い慢性上咽頭炎だろうとの診断を受けた。

塩化亜鉛療法(Bスポット療法とも言う)とは、鼻や喉から綿棒などを突っ込んで上咽頭に直接塩化亜鉛を塗るという治療法である。炎症がひどければひどいほど塩化亜鉛がしみて痛みを感じるのだそうだ。ネットで調べると「大の大人が泣いて悶絶するほどの激痛」などとも書いてあるが、幸い自分の場合は喉の奥がヒリヒリ痛む程度で済んだ。

塩化亜鉛療法もそれをやってすぐに良くなるものではなく、週1回、3〜4ヶ月ほど耳鼻咽喉科に通って続ける必要があるそうだ。

鼻うがい

お灸とともに自宅で続けているのが鼻うがいである。これは耳鼻咽喉科でも鍼灸院でもやれと言われた。

今のところ、自分は「ハナノア」という製品を薬局で買って、その説明書き通りのやり方で1日2回鼻うがいをやっている。しかし、鼻うがいのやり方を調べると人によって言ってることがいろいろ違い、何が正しいやり方なのかよく分からない。

ある人は生理食塩水を鼻から吸い込めと言うが、別のある人は吸わずにポンプか何かで流しこめと言う。また、ある人は片鼻をつまめと言うが、つまむなと言う人もいる。顔を正面に向けてやれという人もいるし、横を向いて頭を傾けて片鼻から別の片鼻へ重力で生理食塩水を流せという人もいる。訳が分からない。

ちなみに、鍼灸院で教わった鼻うがいのやり方は、「コップになみなみと生理食塩水を注ぎ、片鼻を水面につけ、別の片鼻をつまんで思い切り水を吸い込んで口から出す」というものだ。試しに一度やってみたが、その後20分くらい明らかに耳の聞こえがおかしくなり、2,3時間くらいしてから何の前触れもなく鼻から水が出てきたりした。怖いのでそれ以来、その方法はやっていない。